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 兵法相伝書解説


 【兵法相伝書解説】

  • 流派の継承根拠と胤傳

 

 天眞正自源流兵法の正統継承は、師範家(宗家)の『胤傳』を以って是を行う。

 『胤傳』とは、師範家に傳承されてきた『流儀の史記・相傳書・階級目録秘録』の【原書】と『開祖・瀬戸口備前守政基伝承刀剣一振り』である。

 古来より『胤傳』無き流派は、流派ではなく、流派を騙るものとして厳格に区別されてきた流史がある。

 『胤傳』は、公開するものではなく『継承の根拠』となるべきものであり、師範家にとっての至宝である

 【傳 承 寶 印】

 

 天眞正自源流兵法師範家(宗家)に伝承される【寶印】は、宗家制度の廃止に伴い全ての継承物が、御流儀評議委員会に継承されました。

 由って、令和4年以後、御流儀一門會の正式な【相傳書巻・段位証書・称号証書・任命証書・其他証書】には《傳承寶印》が、捺印される事となります。

 《傳承寶印》は、天眞正自源流兵法最高峰の【胤傳】であり御流儀継承の根拠の証となるものです。

 御流儀開祖の瀬戸口備前守政基公と、御流儀師範家継承の三祖傳と共に正統嫡流家に継承されて来ました。

 

 

(1) 相傳書「根源譚」

 【根源譚】とは、流派の伝承経緯を解説するものであり、創始者の経歴と創始に至る根源を書き表したものであり、最も重要な流派継承の部分であります。

 

 

 

 

 

 

 

 



 天眞正自源流兵法相傳書序文の根源譚には、

『抑此流最初ハ白源流ト云リ然ハ天眞流ト云モ有ベシ当流ノ根源ハ自源齊一任自一坊ト云ル人有其ノ流儀ノ奥秘ニ至ハ小瀬与左衛門尉長宗也常陸国鹿嶋大明神ノ社頭ニ参籠シ兵法ノ奥旨ヲ祈請セシニ明神御姿ヲ現シ当流ノ奥義ヲ示シ此流儀ヲ天眞正自顕流ト名付給フ島津家臣トナリ瀬戸口備前守政基ト称ス薩州伊王滝ニ赴キ自源坊ニ逢ヒテ妙旨ヲ悟ル開願シテ天眞正自源流ト号セリ末流諸州ニ在リ』

  開祖小瀬与左衛門尉長宗が島津家臣となって瀬戸口備前守政基を名乗り、流派の根源は、白源流と言い、天眞流とも言われてきたと解説しています。
 流派の始まりは、自源齊一任自一坊であって、天眞正自顕流から天眞正自源流への流派名称の返還に至る経緯と分派がある事を示しています。

 第二十二代、溝口一心斎一重が記述した『聴書』本文に於ける流派の根源記に於いては。

 

 

 

 

 

 

 

 



『自源流と其の源を訪ねれば 人皇第六十一代朱雀天皇御降臨の丞平二年自一坊鹿島太刀を以て立ち之を祖とする 自源流は薩摩藩士風の根源を形成しているものである 自源流に示現流と自源流あり 示現流は東郷肥前守重位が島津家久と謀り 南浦之和尚が経典の示現神通力の意義を選び元来自源流を示現流と称えり 自源流は八尾別當顕幸に始り もと源流と称え 瀬戸口備前守政基が つくもかみ流 鞍馬流 待捨無二剣 天流の譜代継承に 中古流鹿島之太刀 神道流 念流を併合せられ 天眞正自源流を称えるにおよぶ 薬丸兼陳入道如水に於いて確立し 剣禅一如の人間形成の道に至るまで高揚せしめたり』

 冒頭に、自一坊を流派の元祖として、薩摩藩士風の根底を形成したと解説しています。
 自源流と示現流の関係にも触れており、自源流は、八尾別当顕幸に始まり、元を『源流』と称えたとあります。

 瀬戸口備前守政基が、諸流を併合して天眞正自源流を称え、薬丸兼陳入道如水の代で確立し、人間形成の道まで高揚したと解説しております。

(2) 自源流の伝承技術

 現代に伝承されている自源流の技法は、武芸十八般中の【居合術・剣術・長刀術・槍術・棍法術・柔術】など六つの武術で
すが、現在は居合術と剣術が中心となって教示されています


 相傳書に記載されているのは、上記以外に【弓術・馬術・水術・その他軍學】などもありますが、技術人格共に奥伝以上の人格者でなければ教示しておりません。


 現代日本人に必要な知識と教養を学び、更なる自分自身の向上を目指す人物であれば、全ての技術と教えを伝える事を惜しむ事は致しません。


 自源流の剣法は、居合術と剣術組太刀によって構成されています。


 居合術は、初傳から奥伝までの三段階、五十六の形で組み立てられており、同時に組太刀も修得します。


 居合術と剣術組太刀の次に修得するのが「津之昆」と称される棒術で六尺棍と二尺棍があります。


 棍の次が槍術、そして、長刀術へと進みますが、女子の場合は槍術ではなく、殿中長刀術を行います。


 柔術は、別傳希望者のみとなっております。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


(3) 剣術と居合術の技術目録

 

 ◆ 剣 術 ◆

 尊形十二神(箇)之太刀

 初段、左肱切断三箇条 笠・双・越 (りゅう、そう、えつ)

 弐段、横指横切三箇条 寸・満・煎 (すん、まん、せん)

 参段、磯月蜻蛉三箇条 平・安・行 (へい、あん、こう)

 四段、曇耀燕飛三箇条 徑・道・眞 (けい、どう、しん)

 

 尊形十神(箇)寸景阳陰之太刀

 尊形十神(箇)鋏懸之太刀

 尊形十神(箇)乱勝之太刀

 尊形十神(箇)无睡之太刀

 

 尊形七重之相剣

  相抜、重打、磯波、如風、電光、晴嵐、穏剣、

 

 尊形聴春阳陰八神之太刀

 阳之太刀四箇条、 陰之太刀四箇条 

 

 尊形燕飛春五箇条極秘剣

 尊形天正刀五箇条極秘剣  

 尊形天正剣五箇条極秘剣  

 

 

 ◆ 居 合 術 ◆​、尊行抜之法形目録

 

 尊形准免許初目録

 

 燕飛、天地、祓車一文字、電光、曇耀、木葉隠、舞風、龍尾、風捨、猿廻、

 盾複、天狗撃、乱曲、木葉乱、風龍、龍尾複、流星、乱虹、巻衣、明車、

 蜻蛉、起仏、人影還、蜉蝣、飛乱、雷、光乱、

 

 尊形免許中目録

 

 疾風、花吹雪、霞上、磯波、如風、雪崩、晴嵐、水車、蜻蛉斬、月光、松風、龍尾隠、

 風車、柳還、円流、燕飛還、陰破、電光還、

                         

 尊形皆伝奥目録

 尊形極秘剣秘目録

 

 ◆ 野太刀兵法 ◆

 

 立木打十箇条、早捨十箇条、打廻十箇条、伊呂波打五箇条、懸打五箇条、長太刀五箇条、

 

●「術目録」の修行は長年に渡り、生涯修養の目標として上位を目指して稽古修練は云うに及ばず、日々、朝に八千夕に三千と言われる立木打を繰り返し、同時に一日一万の抜刀納刀の稽古を行うのが自源流兵法です。

 そして、其の稽古修練の羅針盤が「相伝目録」であって、どの様に修練するか、どの様に手足身體を使うか、如何にして内省を整えていくのか、多くの内面的要素を修行していく道筋を教示しています。

 開祖瀬戸口備前守は、自己確立への道を非常に分かりやすく相伝教示しております。

 それは、自分自身を制動することから始まるものであり、自分自身を制動出来ない者が、他を制することは出来ないと教えております。

 相伝の教示は、聞けば、誰でも簡単に理解できる内容ですが、知って実践する事と、知る事無く生涯を通じて修行したとしても、偶然に得られるものではありません。

 これを『気付之伝授』と云い、天眞正自源流兵法に於ける家秘一子相伝の秘事として伝承されてきたものです。

 

 

 

 



 

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